東義孝+梅津庸一 不条理な寓話、再活性



梅津庸一様、artgallery opaltimesオーナー 内田ユッキ様のご尽力により、弟・義孝の作品を展示させていただけることになりました。



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東義孝+梅津庸一 不条理な寓話、再活性

会期|2026年3月14日(土)―4月12日(日)

火水休廊日

時間|月木金 13時-17時 土日祝 13時-19時

artgallery opaltimes

大阪市住之江区粉浜1-12-1

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グラフィックデザイン:中村陽道 (@speedykaisok02)



「不条理な寓話、再活性」によせて


2025年12月5日の昼下がり、私は梅津さんと大阪府高槻市の某駅付近で待ち合わせをし、東義孝さんの美術展示室へ向かった。

日は差していたが、しっかりと冷え込んだ冬らしい気候。それにもかかわらず、梅津さんはパープルームTVでも見かける、薄手の青いジャージ姿だった。


駅前にはチェーン店や昔ながらの個人商店が並び、高いビルはなく、コンパクトで住みやすそうな印象を受ける街並みだった。


すでに亡くなっている作家(いわゆる物故作家)の作品をギャラリーで取り扱うのは初めてで、私は少し緊張していた。 

住宅街を縫うように歩いていくと、大きな池が現れ、学校帰りの子どもたちが駆け抜けていく。この辺りはかつて大きな荘園で、田畑に水を引くために使われていたのがこの池だという。 

水辺をさらに進み、再び住宅地の中へ入ると、塀も外壁も白い平屋の建物が現れた。引き戸には「東義孝美術展示室」とある。

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東さんのお兄さん、お母さん、お父さんが出迎えてくださり、戸を開けてくれた。 

室内は暖かい光に包まれ、壁も天井も白く塗られている。長年アトリエとして使われてきたその空間は、東さん自身の手で改装されたものだという。 ⁡ 


数多くの作品が、まるで昨日制作されたかのような生々しさを湛え、壁面や、長い年月の痕跡が残るイーゼルに展示されていた。

ひときわ目を引く二点の大作は、結果的に遺作となった作品だった。購入希望者は決まっていたものの、手放し難く、お断りすることになったとお母さんが教えてくれた。


女性あるいは少女のような輪郭を大枠に、その内側には火山や動物、果実などのイメージが次々と立ち現れる。幻想的でありながら圧倒的な画力に支えられた画面だった。


足元には、参加した展覧会の図録や画集、資料や書籍が入口近くまで整然と並べられている。 

「この展示観に行きました!」「この画集、僕も持っています」と、梅津さんは嬉しそうに声を上げた。


流れている女性ボーカルの曲が、MISIAだったか、birdだったか。私はそんなことをぼんやりと考えていた。 

直接会うことはなかったが、82年生まれの私にとって、77年生まれの東さんは5歳年上だ。京都で学生をしていた時期は二年ほど重なっている。その音楽は、確かにあの時代の空気をまとっていた。


お母さんから東さんの思い出を聞き、丁寧にファイリングされた作品群を鑑賞する。制作年や使用画材、所蔵先まで細かく記録され、ナンバリングされ保存されている作品たち。こうした形で家族の手によって守られているケースは、決して多くはないのかもしれない。

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日々、存命の作家と直接向き合い、ディレクションを行い、展覧会を開くことを生業としている。だが、自分たちの死後、作品がどのように扱われるのかを、この日まで考えたことはなかった。 ⁡


作品を作ること。それを観たい人に向けて展示すること。そのさらに先の時間について、今を生きる私たちが具体的に想像するのは難しい。死後、自分の作品はどう扱われるのか。 ⁡


今回の展覧会は、そのことを考えるきっかけになるのではないかと思っている。

そして私と同じく直接出会うことは叶わなかったお二人が、作品同士でどのような対話をするのか、どうか多くの方に立ち会っていただきたい。是非ご来場下さい。 


内田ユッキ(artgallery opaltimesオーナー)

Yoshitaka Azuma

京都造形芸術大学卒業。無地の背景に浮き上がるように、女性、幾何学模様、想像上の風景、骸骨などのモチーフをサイケデリックに描いた絵画を制作。(ART iT様の紹介文よりお借りしました。)

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